当院のご紹介
当院の方針について
私(現院長)は内科専門医として大病院に勤務し、その中でも腎臓病や糖尿病に専門的に関わった後、1998年に在宅医療を主体とする診療所を小牧市(小牧原駅前)で開設しました。当時は在宅医療という言葉にほとんど馴染みがなく、また介護保険もありませんでした。2002年に現在の地に移転し、在宅医療に加え、午前のみの外来診療も行うこととなりました。
今日にいたるまで約25年間、在宅医療で関わらせていただいた方は2300名を超え、うち80%程は施設ではなくその方のお家で対応いたしました。そしてお家で最期までお付き合いさせていただいた方は900名にもなります。数としては多く感じるかもしれませんが、実際は25年間という月日で考えると、毎月新規に受けた患者様の数はそれほど多くはなく、現在に至っては月数名程度です。むしろ最近は、長年外来に通われていた方が種々の理由で在宅診療に切り替えられることが増えてきている印象です。
もともと私は自分の把握できない以上のことや、能力を上回る仕事量は基本しないことにしております。ですので、当院の方針に合わない方はお断りするなど、依頼のすべてを引き受けることはしませんでしたし、今後もその方針に変わりはありません。
外来診療に関しても、同様の方針で行っております。一人一人を把握することに力を入れているため、当然ながら大勢を診療することはできません。そのため、予約制としております。CTやMRIのような高度医療機器はなく、またテレビや新聞もなければ、娯楽要素の強い雑誌も置いてありません。待合室は定員8名です。駐車場も目の前にはなく不便だとは思いますし、午前のみの診療としておりますが、現在300名近くの固定の患者様が通い続けてくださっていることを考えますと、何か良いところを感じ取ってくださっているのでは、と思っております。
私が現在大切にしなくてはと考えていることが、外来診療や在宅診療問わず、「縁あって関わらせていただいた方が、より質の高い在宅生活を送ってもらうにはどうするか」ということです。そのためには、保険診療では限界があります。保険診療はあくまでも病気の治癒や再発防止を主眼に置いております。しかし、高齢の方々が望んでおられることは、より質の高い在宅生活を送ることです。そのためには身体能力を向上させることや、維持させることが大切です。認知能力も落とさないようにしなくてはいけません。そのためには、自費診療は当初私は否定的ではあったものの、いろいろと勉強するにしたがって、取り入れていこうという判断に至りました。私自身、新たな知識を吸収しながら、皆様のお声も頂きつつ常に磨きあげており、現在ではそこそこの実感は得られてきております。詳しくは自費診療を参照してください。
もちろん人間は何をしてもいつかは衰え、さらにその先には死があることは避けられません。当然その途中には介護も必要でしょう。介護につきましては、詳しくは在宅診療についてのページを参照してください。
今後とも患者様のご希望に添いつつ可能な限り、場合によっては最期までもお付き合いいたす所存であります。